チューブレス化(WTB Horizon+KOM) その2
前回の記事からの続きで、Rove LTDのタイヤのチューブレス化です。ビードが上がり、難関は超えた感じですが、シーラントを入れて空気圧を十分に維持できることが確認できるまで安心はできません。
どうやってシーラントを入れる?
ビードを上げるために石鹸水まみれにしたので、この時点ではシーラントを入れておらず気密が不完全です。タイヤとリムの間で石鹸水がシュワシュワと泡立ち、少しずつ空気が漏れていく様子が分かります。小一時間放置してみたところ、当然ですがタイヤの空気圧はかなり下がりベコベコになりました。
さてシーラントを入れる必要があるのですが、バルブから注入するためのインジェクターは用意していません。この場合はビードを一部リムから外して隙間を開け、そこから流し込む必要があります。しかしビードを外してしまうと、再び上げられるのかが心配なところ。そこでビードをちょっと外し、シーラントを入れずに試しにポンピングしてみたのですが、石鹸水まみれにする前と同じ状態でスカスカ空気が抜けて手応えなし。AF-1も使ってみましたがやっぱりダメ…う〜む。
この状態からシーラントを入れれば、シーラントが石鹸水と同様の役割をして上手くいったのかもしれませんが、ダメだった場合のリカバリを考えると気が乗らない。石鹸水を使えばビードは上がることが確認できているので、インジェクターがあれば確実にシーラントを入れられるということで、インジェクターを導入することに決めました。再びリムを石鹸水まみれにするため、とりあえずタイヤを外してしまいます。
タイヤサイドのヒゲについて(ちょっと寄り道)
タイヤを外したときに気がついたのですが、サイドのヒゲのうち、一番内周側のものがリムの縁に挟み込まれるようなカタチになっていました。密閉性を損なう原因になりそうな感じがしたので、一応全部ニッパーで短く切っておきました。ヒゲの付け根部分はリムより外側になるので、短くしてしまえばリムに挟み込まれることはありません。
二度目のビード上げでAF-1が活躍
リムを石鹸水まみれにしてからタイヤを取り付けて手でポンピングしたところ、今度は少し空気の漏れが速くビードが上がりませんでした。リムテープとタイヤの当たりや石鹸水の加減で変わるようですね。ここぞとばかりにAF-1を使ってみると、漏れのスピードに負けない勢いで空気が注入され、一発でパンッパンッとビードが上がってくれました。期待していたのはこれですよ!
ここまでは前輪の作業でしたが、後輪も同じ作業を繰り返します。リムテープをもう一重巻いてから石鹸水まみれにして、まずは手のポンピングでビード上げを試してみましたがスンナリといかない感じ。この時もAF-1を使うと一発で上がったので、やはりなかなか効果的なようです。
これで前後輪ともビードが上がりました。あとはバルブからシーラントを入れる必要がありますがインジェクターがないので、この日の作業はここまでにしました。
シーラントの注入
翌日京都駅前のイオンモールまでスクーターでひとっ走りしてインジェクターを調達しました。購入したのはこんなの。
ダイソーの化粧品用スポイトですが、ネットで調べたところ、これで十分どころか非常に使いやすいとのこと。仏式のバルブの場合、バルブコアを取り外した状態でスポイトの先がぴったりはまるので、軽く感動します。バルブコアの取り外しにはParktoolのVC-1という専用ツールを使いました。
注入するシーラントの量ですが、ネットで調べてみるとロード用タイヤで30ml、MTB用タイヤで60ml程度としているところが多いようだったので、太めタイヤであることを考慮して50ml入れることにしました。別の容器に50ml分のシーラントを入れてスポイトで移していきます。
上の写真の通り、百円スポイトは専用品であるかの如くバルブにジャストフィットします。シーラントを入れている容器は転がっていたもずく酢のカップです。シーラントはシール効果を高めるものと思しき固形物が含まれており、時間がたつそれが底の方に沈んでしまいます。少し吸い出せずに残ってしまったので、手早く作業するか、途中で撹拌した方が良いでしょう。作業前にボトルをよく振るのも忘れずに…。
シーラントを注入したら軽く回したり振ったりして全体に行き渡らせてから空気を入れてさらに回す、振るを繰り返します。リムとタイヤの間から少しシーラントが滲み出して泡立ちますが、ほんの僅かなのでそれほど心配はせず。空気が漏れるような音もありませんでした。
減圧確認
あとは基本放置ですが、時折気になって回したりしていました。一晩置いて翌朝タイヤの様子を見ると、少し柔らかくなっているかなという程度。シーラントが隙間を埋めるまでに漏れた空気の分だけ圧力が下がったものと思われます。空気を入れなおしてもう一日おきましたが、今度は変化が分からないレベルで、きちんと空気圧を維持できていました。
最初は全く空気が入らず、上手くいくのか心配になる場面もありましたが、なんとか成功してホッとしました。しかしリムテープの密着具合でビードの上がり易さが変わりそうなので、次タイヤを外すとそのままで上手くいくかどうかは分かりませんね。リムテープ巻き直しが必要なんてことにならなければ良いですが…。
乗り味変わった?
さて、チューブレス化したタイヤの感想ですが、、正直そこまでハッキリとした違いは知覚できませんでした。チューブレス化する前の2週間近くRove LTDに乗っておらず、その間も通勤号のAllegro Sports Discには乗っていたので、そちらとの違いがありすぎました。心なしか軽くなったような、しなやかになったような気もするのですが…まぁ、チューブレスにしたということで自己満足度は上がりましたし、趣味なんてそれだけで十分ですね。